骨盤底筋トレーニング外来開設コンサルティング

クリニック外来コンサル

骨盤底筋トレーニング外来が必要な理由

近年、女性の専門外来として女性泌尿器科を独立させて診療を行う病院が増えてきました。

女性泌尿器科で扱う疾患は主に、排尿障害や骨盤臓器脱、性機能障害、GSMなど多岐にわたります。

そして、女性のこれらの疾患の原因には骨盤底筋群が大きく関係しいると言われています。

そのため、女性泌尿器科診療を行う上で欠かせないのが看護師、または理学療法士による骨盤底筋トレーニング外来となります。

骨盤底筋トレーニング外来とは

骨盤底筋を鍛えるための専門外来は、骨盤底筋トレーニング外来、または骨盤底筋体操外来と言われ現在は自費診療となっています。

地域によって価格設定は異なります。

骨盤底筋トレーニング外来は、看護師か理学療法士から患者様へ主に以下の指導が可能です。

骨盤底筋トレーニング外来コンサルティングでは以下のことを看護師、または理学療法士に指導します。

  1. 骨盤底筋トレーニング指導
  2. 膀胱訓練指導
  3. 行動療法指導
  4. 生活指導
  5. リングぺッサリー自己着脱指導

また、外来設立時に必要な設備などのアドバイスもさせていただきます。

1. 骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋トレーニングを指導する場合、施設の方針により以下の2つの方法で指導を行います。

  • 膣内指診による指導
  • 体表触診による指導

医師の指示にて行う場合、膣内指診は可能です。

骨盤底筋の動きをチェックする場合、膣内指診で行うことが良いとされていますが体表触診でも十分に確認できます。

私は、病院で指導していた時は膣内指診でしたが現在は体表触診で行っています。

骨盤底筋トレーニングは、骨盤のバランスを整えて行うことでより大きく動かすことができます。

また、体幹には4つのインナーマッスルがありその1つが骨盤底筋です。

そして体幹の4つのインナーマッスルをインナーユニットと言います。

  • 横隔膜
  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋
イラスト

骨盤底筋はこの4つの筋肉(インナーユニット)と連動しいます。

骨盤底筋トレーニングだけを行うより、その他のインナーマッスルを同時に鍛えることは骨盤底筋に良いとされています。

そのため、膣内指診で骨盤底筋だけを動かすのではなくその他のトレーニングやストレッチも指導していくことが大切です。

骨盤底筋トレーニングは地味なトレーニングであり、継続が難しいトレーニングと言われています。

このような、ストレッチやエクササイズを混ぜで指導して患者様に飽きさせないことも大切です。

また、正しく骨盤底筋が動いているかのチェック方法やオックスフォードスケールについて、膣圧測定器の使用方法なども指導します。

2. 膀胱訓練指導

膀胱訓練は、頻尿、切迫性尿失禁、過活動膀胱に有効とされています。

外来診療中に医師から膀胱訓練の説明をされても具体的にどうやっていいのか分からないというのが患者様の本心です。

また、膀胱訓練を効果的に行うためには骨盤底筋の筋力が必要です。

そのため、膀胱訓練の指導を骨盤底筋トレーニング外来で行うことはとても効果的となります。

また、どんな時に切迫感や頻尿を伴うのかなどのカウンセリングも大きなポイントとなります。

そのため、患者様へ時間をかけて膀胱訓練の指導を行うことは大切です。

膀胱訓練の具体的な方法と患者様にあった指導ができるようにします。

膀胱訓練指導は同時に行動療法も必要になります。

3. 行動療法

3日間の排尿日誌にて排尿パターンの客観的な分析を患者様と行います。

排尿日誌から読み取れるものは以下になります。

  • 尿漏れ状況
  • 1日の排尿量
  • 排尿パターン
  • 1日の水分量
  • 水分摂取パターン
  • 膀胱許容量など

排尿日誌からこれらの情報を読み取り患者様の排尿症状が予測でき、膀胱訓練や生活指導ができるようにします。

排尿日誌を読み取ることで膀胱訓練もより効果的行うことができます。

4. 生活指導

骨盤底筋トレーニング外来でできる生活指導は以下になります。

  • 水分摂取方法
  • 睡眠
  • ダイエットなど

排尿日誌から水分摂取パターンを分析し指導します。

例えば、頻尿を訴えて水分多量摂取やカフェイン飲料の摂り過ぎはよくみられますし、明らかに水分の多量摂取と思われた場合は正しい水分摂取方法を指導していきます。

また、夜間頻尿の場合は夕方からの水分摂取方法に問題はないか、睡眠の質は良好か、昼間の運動量は?などさまさまな角度から生活指導が可能です。

そして、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、骨盤臓器脱いずれも減量することで症状改善が見込めるというエビデンスがありますのでダイエット指導も大切です。

また、尿漏れや骨盤臓器脱、慢性骨盤痛、GSMなどで女性性機能障害を伴う患者様は少なくありません。

夫婦生活の問題を患者様が外来診療で医師に伝えることはごく稀です。

そこで、骨盤底筋トレーニング外来で女性同士が恥ずかしくなく相談できる環境を作ることは患者様のQOL向上のためにも大きな意味を持ちます。

これらの指導は、女性泌尿器科の疾患を理解することで可能です。

リングぺッサリー自己着脱指導

骨盤臓器脱の保存的治療の1つがリングぺッサリーです。

現在のリングぺッサリー管理は、自分でリングを出し入れする自己着脱方式が一般的であり、最近では学会でも特別セミナーが設けられています。

自己着脱方式とは、朝起きて活動的な昼間はリングぺッサリーを挿入して快適に過ごし、入眠時はリングを外して膣内を休ませてあげます。

こうすることで、膣内粘膜が健康に保てトラブルなくリングぺッサリーの長期間使用が可能になります。

自己着脱指導は、実践で覚えていくのが一番ですが、まずは自己着脱方法のパンフレットを用いてそれに沿って指導します。

また、リングぺッサリーの種類、それぞれの特徴、管理法を指導し具体的な自己着脱方法を指導していきます。

骨盤底筋トレーニング外来コンサルティングについて

私は、四谷メディカルキューブの骨盤底筋体操外来の設立から関わりました。

そして、2011年から骨盤底筋体操外来にて女性患者様へ膣内指診を行い1対1で指導をしてきました。

四谷での骨盤底筋体操外来担当中には様々な施設からコメディカルの見学が入りアドバイスをさせていただきました。

四谷メディカルキューブで沢山の女性患者様を指導していく中で強く感じたことは、骨盤底筋トレーニングだけでなくトータルなサポートが症状改善には必要だということです。

最近では理学療法士による骨盤底筋トレーニングだけを目的にした外来が目立ちますが、排尿指導や生活指導でトータルサポートできるのが本来の骨盤底筋トレーニング外来だと私は思っています。

そのため、骨盤底筋の強化だけではなく女性泌尿器科疾患を理解し幅広い視野で指導できる人材を育成してくことが大切だと考えています。

今後、日本国内にコメディカルによる骨盤底筋トレーニング外来が広まるよう活動していきます。

Posted by 3@yuiwa